Time has come

ここにたどり着くまでで、どれだけの挫折を繰り返してきたことでしょうか。
世界選手権出場内定です。ARのみの出場となりますが、今の私にとって1チャンスで十分です。1チャンスで必ずやってみせます。逆にやりやすい。今の私のARの技術はおそらく世界レベル以上だと感じています。練習で50〜55センターを毎回撃てる選手なんてそうはいないでしょう。あとは4年前の粘りを引き出せるかどうか。
この4年間一度もあの日の悔しさを忘れたことはありません。あの日、私は最高のパフォーマンスをしていました。しかし、あと1点足りなかった。正直、ここまでできたという満足と、フルパワー最高精度の自分でもたどり着けなかった夢の達成の難しさと悔しさが入り混じっていました。ザグレブで流した涙の跡と涙で濡れた鼻元の涼しさが今でも鮮明に思い出されます。
よく4年間耐えました。ここまで苦労するとは想像していませんでしたが、銃を変えコートを変えフォームを変え、迷走しながら掴んだ1つの答えです。
これからの2ヶ月間、休みは1日も必要ありません。ただ標的を撃ち抜く、このことだけをひたすらに正確に繰り返すだけです。試合会場ではより私に話しかけづらくなりますが、どうぞ構わないでください。ここが男の勝負どころです。
世界選手権は特別な場所。あの場所でしか見えない射撃やあの場所から始まる新たな射撃。今度こそこの手で掴んでやる。
I can (not) advance.