バンクーバーオリンピック選手団の大会後のコメントから

冬季五輪が終わり、少し落ち着いてきた感じがしますが少し気になったことがあったので記事にします。
私はまだオリンピックに出場経験がないような凡人で、オリンピック選手のコメントを評価することは失礼ですが私の競技人生の参考になると思いました。
気になったのはフィギュアスケートの安藤選手のコメントです。今でも印象に残っていて、トリノの直後TVでSMAPの中居くんと会談したときにはバンクーバーの後引退してスケート以外のこともやりたいと言ってました。しかし、バンクーバーが終わって記者からの質問に対して、ソチを目標にして新たなスタートを切りたいと言ってました。トリノ後のコメントに対して私は、やっぱり一流の選手は長期的に自分の競技人生を考えているんだなって感じました。今回は全く矛盾している発言です。なぜなんでしょうか?以下、私の考えです。
スポーツ選手は第一線級であろうがなかろうが引退という言葉を結構口にしてますよね。でも、しばらく経って競技に復帰する。例えば柔道の野村選手もそうでした。”引退して復帰して金メダル”を何回も繰り返しています。良き選手であればあるほど、目標に対して明確なプロセスと覚悟を持って臨んでいると思います。目標を達成するためにどれだけすごい練習と心の強さを持たなければならないか理解しているはずです。”オリンピックで金メダルを取ります”なんていうコメントは軽率にするものではありません。その目標には本当に命をかけて臨んでも達成できる保障なんてない、とてつもない努力が必要だからです。でも達成してきた人間は、そのことを良くわかっているから目標を達成した後、次またチャレンジするときにたぶん恐怖感があるんだと思います。その恐怖感を知りながらもなぜまたチャレンジするのかと考えましたが、これは【スポーツに終わりなど存在しない】んだと思います。年をとれば体力が落ちます。いろんな人生経験をして信念が揺らぐときもあるでしょう。でも”自分との戦い”って続いていくものです。きっとどんな競技のいかなる選手においても共通の目標だと思いますし、スポーツの本質は自分との勝負に尽きるんじゃないでしょうか。
射撃は体力がなくても技術とメカニックで高得点が狙えます。生涯スポーツと言ってるのはおそらくこのことが理由なのでしょう。でも本当は生涯スポーツなんじゃなくて、”スポーツは生涯を通じて行えるもの”だと思います。射撃だけではなく、サッカーや野球も工夫次第で誰でもできます。
以前の私はオリンピックに出場したら一切射撃から離れると考えていましたが、ナショナルチームになって4年いろんな選手や競技を拝見し、今では”射撃に終わりなんてない。もし終わりが来るなら自分との戦いから逃げたとき”と考えてます。
話は戻りますが、安藤選手もまだまだ自分の戦いが続いているのではないでしょうか。長々と勝手なコメントごめんなさいm(_ _)m